むち打ち症、治療期間の必要性・相当性に関する裁判事例

平成13年7月12日に大阪地方裁判所で、
交通事故によって頚部捻挫などの障害を負った被害者の方が、
長期間治療を続けたことに関して、その必要性や相当性について争われた事例がありました。
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治療の必要性と相当性に関する、原告と被告の主張は以下の通りです。
 

双方の主張

原告側

原告は、本件事故により、頚部捻挫、左膝打撲等の障害を負い、当初、整骨院で施術を受けていたが、一か月ほどしても症状が改善しなかったことから、整形外科に通院するようになった。
症状は徐々に改善を見たが、少なくとも平成12年6月末ころまでは治療が必要な状態であった。(事故日は平成11年10月下旬)
 

被告側

・本件事故当日に撮影されたレントゲンでは異常が見られないこと、
・事故から一か月間も整骨院に通うのみで整形外科の診断を受けなかったことが不可解であること
・その後通院するようになった整形外科の診療でも、特段の他覚的所見は見られず、本人の自覚症状に基づきリハビリや投薬が続けられていること
・本件事故による原告車両の損傷が軽微なものであること

からすれば、原告が本件事故で長期間の治療と休業を要する障害を負ったとは考えられない。
 
治療が必要であったとする原告と、長期間にも及ぶ治療は必要なかったとする被告の意見です。
これらを踏まえた裁判所の判断は以下の通りです。
 

裁判所の判断

・被告の車両の前部及び後部にそれぞれへこみが及んでおり、修理費として21万円を要する程度のものであったこと、
(これは、交通事故の衝撃の大きさを評価している部分です。)
 
・原告は、本件事故当日、奈良市内のA病院で診察を受けたところ、レントゲン所見上異常は認められなかったが、頸部捻挫、左膝打撲の診断を受けたこと、

・原告は、同病院が通院に不便であり、以前交通事故にあった際、整骨院で施術を受けたことがあったことなどから、自宅近くのB整骨院に平成11年10月29日から通院を開始し、同年11月ころ、被告加入の保険会社担当者に整骨院に通院していることを告げて了承を得たこと、
(事故当日、A病院でレントゲン検査などにより診断を受けている事実を認定しています。)
 
・同病院と並行して前記B整骨院にも通院し、平成11年10月29日から平成12年1月26日までの間施術を受けたこと(実施術日数33日)、

・Cクリニックでの通院経過を見ると、平成12年1月後半には「調子の良いときもある、天気が左右するという。」、「頸部はそうひどくない。」、同年2月26日ころには「膝、日常的に問題にならなくなっている。」とカルテに記載があり、その後もしばらくは特に天候に左右されての後頸部痛(つっぱり感、頭重感等)の訴えが見られるが、同年4月ころ以降になると、カルテに特段の記載はほとんど見られなくなること
 
・原告は、この間の平成12年2月末ころには保険会社の担当者から治療費負担等の打ち切りを告げられたことがあり、結局、治療費は平成11年6月末まで保険会社が支払ったが、原告は、その後も自費で数回治療を受けていることの各事実が認められる。
 
以上の事実によれば、
本件事故による衝撃が特段軽微なものであったとは必ずしもいえない、

特段の画像所見や神経学的所見が認められなかったからといって、頸部捻挫による疼痛が相当長期間継続することが全くないとはいえない、

原告の場合、整骨院での施術が先行したが、その後、Cクリニックにおいて医師の診断、治療を受けており、上記治療経過、治療内容に特に不自然、不合理な点も見出しがたいというべきである。
したがって、原告の上記治療が不必要・不相当なものであったと断ずることはできないから、少なくとも、上記治療期間に関する治療費については、全額、本件事故と相当因果関係のある損害と認めるのが相当である。

としています。
 
この事件に関しては、被告のむち打ちの治療期間を認め、治療費やその期間中の休業損害金などが認められ、合計213万円を認めた事例です。
 
交通事故に遭った方のお話をお伺いすると、むち打ちという症状をとてもよく聞きます。

実際には、むち打ち症の多くは、画像所見や神経学的所見が実際認められることは少ないようです。所見が得られない以上、その痛みはご本人にしか感じることができません。

そこについて、治療期間・休業損害などが争点となることもあるようです。

(参考文献:ウエストロージャパン)
 
 

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